作り始めましたらたいそう時間がかかり完成まで長い道のりになりまして、第一章などとだいそれた題が付きました。
お地蔵さんをお参りに来る方が多いそうで、キレイに見える様に施工をさせて頂く事になりました。
ここのけやきの枝が台風で前に折れまして、何かに使えると取ってありましたが、その時がまいりました。これを上手く使う為にはどうしたら良いか、何が可能か初めて作る見たこともない物ですので、悩みながら手をいれていきました。ちょうど昔からのデザインに飽きておりました所でしたのでやりがいのある仕事を頂きました。
そのケヤキの枝です。

垣根に使う為には、まずこうですか。

その後、今回は、こうですな。

それでこうなりました。曲がりが意外とありますので不安です。

第2章
とにかくこの曲がりくねった木に、柱や胴縁を合わせていきます。
まっすぐな材料で施工するよりも、倍の手間が掛かります。それだけの手間を掛けて7,8年で悪くなってはどうしょうもありませんので、倍は持つように材料を加工します。

どうにかうまく合わせられました。
この時点で完成の絵を想像しておかなければならないのが、難しい所であります。

あの枝がこんな雰囲気になりました。

第3章
今回のデザインは、前にも書きましたがけやきの枝が中心であります。もう一つは、見たことない垣根にしたいと考えて施工させていただきました。(もちろんその場所の雰囲気をどんなものにするかも大事です)この二つを可能にする為にホゾをほりました。溝にきちんと差し込まれたものと、ただ単に置かれたものではまったく違う雰囲気になるのは不思議です。日本人だけの感覚でしょうか?目に付かないとか、不自然でないのですね。少し忘れられてしまってますが、またそのうち思い出すでしょう。日本中で結構頑張ってますから。

垣根に厚みが出ると施工が困難でありますので、晒し竹を選びました。